グレイマン 感想(ネタバレあり)
狂おしいほどに面白かった、劇場出遅れたので素直に家でみた
縦横無尽にジャンル映画を行き来しながらそれら全てを上書いていく
骨子としては96時間で、囚われた娘的な存在を助けるために殴りこむという あと、ルッソ兄弟ってヨーロッパ行き来する映画が好きなんかな、シビル・ウォーを連想した こういう映画ではファイト型の女性の描かれ方って結局ロマンス方向に落とされたりするんだけど、本作ではベタベタするわけでもなく淡々としかし物語上必然的にバディとして動かざるを得なくなって行動していくってのがとても良かった
即席コンビなので「いや弾込めて銃投げろや!」「弾込めて銃投げるわけねーだろ!」みたいな喧嘩もあったりするわけで
ロケットランチャーやらグレポンを前に、デカい方もらうわ!ってゲリラ化するアナも最高
ラストはお約束的にクリエヴァとライアンのタイマンをやるわけだけど、とどめを刺すのがスーザンてのもまた良くて、自分はジュディ・デンチ時代のMの印象が強いので、Mが女性だという認知をしているのもあるとおもうが、諜報組織の女性ってこういう狡猾な感じだなあ!と 個人的には「ヒィィィッ!」のナイスガイズ路線が好き
非道さが描かれはするけど、とはいえいろんな悪党をみている人間からしてみると若干物足りないキャラクターではあったかもしれない
まあR指定がつくぐらいの映画までなっちゃうといろいろ困りそうだしね...そこはね...
マジにソシオパスだったらタイマンの前に娘を痛めつけたりしそうだから手ぬるい奴だなとか
"超人的" にめっちゃ反応するくだりとか笑った
ところでなんとなーく聞き覚えのあるタイトルの "グレイマン" には同名の原作小説があって「暗殺者グレイマン」らしい たぶんこれは読んだ気がする....内容全然おぼえてないけど....
結構シリーズ展開されてたような気もするし、続編作ったりするのかな?CIA とはまだ禍根が残ってそうだし、なんだかんだカーマイケル一味も温存されてるわけだしなあ アナが病院のとこで銃撃とうとして弾が入ってなかったところ、Fury Road の武器将軍をブチ抜くシーンを連想した 敢えてスカしたのかな?と
アクションはとにかくずっとカッコよくて、フォーとの戦闘からボルテージは最高
フォーの始末をするのにシックスを送り込むとか劇中でもどんな人選ミスやねんていう
そこの詰めの甘さがカーマイケルというキャラクターなのかもしれんが
飛行機の重力あっちこっちバトルもずっと面白いし、プラハの三つ巴バトルから、ラストの城までテンポもいいし見たこともないようなショットがそこかしこにあってただただすげーなと...
他の映画だったらただの便利役で終わっちゃいそうなパスポート偽造屋までも息がかかってて、落とし穴で痛めつけてくるという
たぶんだけどええもんだけがアウディに乗れるっぽい世界観だったような ラストでローンウルフがアウディ乗ってて、あれ?っておもったけどちゃんと最後の伏線になってたんだなと
毎度毎度悪党たちをちゃんと収容してくれるメルセデスさんありがとうございます、いつかGクラス乗りてえです フィッツは娘が出てきた時点であー死亡フラグ立ったなとおもったけど、やっぱり自爆エンドという
プラハの姉御もガス爆発で自爆するし、CIA の職員は何かを悟ると自爆する教育を受けてるのかっていう ところで、プラハの姉御がスラスラと背景を説明してくれて、そこまで判明してるんだったらそのデータを適当なクラウドにばら撒いておけばいいんじゃないかとおもったけど、まあきっとなんか高度なテクノロジーがあるんでしょう
シックスはバンコクのネカフェみたいなところで、席につくなりスイッチから的確に自分の席のマシンのLANケーブルを引っこ抜いて、さすがプロの暗殺者は見ただけでどれがどこにつながってるか一発でわかるんやなあ!と(自宅のパスタ状のLANケーブルの束を眺めながら)
確かにメディアにリークしちゃったりして報復でフィッツもろとも殺されたりなんかしたら困るもんね、うんうん
ま、そんな細かいツッコミどころはどうでもよく
シックスはプラハの時はまだ諦めへん感を出してたけど、フィッツに対してはついに手放すことを学んだというか、飄々としたキャラクターだけど、フィッツにだけは思いがあってそこが最後の人間味であり、ロイドとの違いということなんだろう